0526の方へ2005年2月7日


アスピリンとライ症候群との関係についてのご心配があるようです。私の見解を送り
ます。
 私の娘も後遺症が残り、現在も含め、約22年間アスピリンを飲み続けております
が、とくに問題になった事はありません。
 アスピリンとライ症候群との関係が最初に騒ぎになったのは、「親の会」が発足し
た1982年ごろでした。最初アメリカの医学会で話題となり、日本の厚生省(当時)も
日本においてはライ症候群とアスピリンとの因果関係は定かでないものの、用心のた
めに警告を出しました(当時アメリカではアスピリンの大量使用をしていた)。
 その後、小児の急性脳症(ライ症候群もこの中の一種)とアスピリンを含む他の鎮
痛解熱剤などとの関係が取りざたされ、再び警告が出されました。
 そのため、現在小児の鎮痛解熱剤はアスピリンは使用されず、アセトアミノフェン
が多く使用されています。
 ただ、川崎病で使用されるアスピリンは鎮痛解熱剤としてのものではなく、血栓防
止のため、抗血小板薬として使用するもので、その用量は、約十分の一程度のもので
す。警告は有るものの、アスピリンの使用がごく少量であるため、実際のところ、多
くの小児科の先生はさほど心配なさっておられません。このアスピリン低用量療法は
多くの大人の脳血栓の予防にも使われています。又最近は他の新効果の報告も見られ
ます。
 今まで約20万人近くの川崎病患者に使用されてきていますが、川崎病治療中のアス
ピリンとライ症候群の発症との因果関係が確定された人の報告はありません。
 しかし、万が一を考慮し、一部の小児科の先生は、インフルエンザや水痘が疑わし
い場合には、他のお薬(たとえばフローベン、ペルサンチンなど)に切り替える方法
を取っておられる先生もおられます。ご心配でしたら川崎病の主治医にご相談下さ
い。
 インフルエンザは近年、迅速診断キットが発売され、病院はもとより開業医の先生
のところにおいても、早期診断、早期治療(ノイラミニダーゼ阻害薬の早期投与)が
可能となりました。また水痘は保育園、幼稚園、学校などで流行すれば、病院、開業
医にもすぐに情報が入りますし、万が一発症すれば容易に診断がつき安い病気です。
 
 確かにあらゆる病気は早期診断、早期治療が最も大切です。 川崎病を経験され、
発病前の取りこし苦労は多いことかと思います。また今後、川崎病についてのご質問
がある場合は、込み入った質問は直接親の会にメールや電話で連絡されるか、多くの
方の意見を尋ねたい場合は、掲示板を利用されると多くの方からの返事が早く得られ
やすいのかなと思います。お大事に。